脱臼癖

私は今ニュージーランドでラグビーをしているのですが、 左肩だけいつも脱臼してしまいます。 ほとんどの場合は自分で入れる事が出来ます。 脱臼をしなくなるようにするにはどのような事をすれば良いのでしょうか?肩の筋トレでしょうか?それとも関節を強くするサプリメントでしょうか?

Answer

>ほとんどの場合は自分で入れる事が出来ます。

脱臼は自分で入れてはいけません。再脱臼率が格段に上がります。解剖の知識が頭に入っていない状態で無理な整復を行うと、骨と骨がぶつかり骨折するリスクがあるからです。

ちなみに肩甲骨が骨折する場合をバンカート損傷、上腕骨の骨折はヒルサックス損傷といいます。脱臼時に骨を損傷、または関節唇損傷などがあると関節は不安定になり反復性脱臼の原因となります。

ただ入れるだけではなく、いかに損傷を最小限に抑えられるかが整復の大事なポイントです。

高校野球の大会で、ある監督が脱臼した選手の肩をぐっと手で挟んで無理やり揺すって入れようとする出来事がありました。その動画をたまたまYOUTUBEで見たのですが、あれは良くないことだと思っています。

私はこれまで整形外科において、患者さんの肩関節脱臼の整復は何度も行ってきました。下記の動画は私が整形外科勤務時代に行った「肩の脱臼治療」の様子です。

▼肩の脱臼治療の様子【動画】

※ご視聴の際は、音声が出ますのでご注意下さい。

動画は、スキー場で手をつき、二の腕の骨が肩甲骨から外れてしまった患者さんへの治療の様子です。外れてぶらーんとなってしまった骨を元の位置に戻しているところです。

2分12秒の辺りで二の腕の骨が肩甲骨の元の位置に戻りました。骨が外れたことにより伸ばされていた筋肉が、骨が元の位置に戻る際に縮む反動で首がガクッとします。

▼実際のレントゲン画像

肩関節脱臼後の整復後のレントゲン画像

治療前は二の腕の骨が肩甲骨から外れて胸の前に落ち、肩幅が狭くなっています。テコが利かなくなり腕を動かすことが出来ません。

治療後は肩幅が戻っています。ですが骨の周りを包む組織は穴が開いていて再脱臼を起こしやすい状態です。

この方は、県外のスキー場から整形外科に来る間に約1日経っていた為、だいぶ関節が固まり、普段より戻すのに時間がかかりました。やはり治療は早いに越したことありません。

本来ならこのように愛護的に行わないといけません。そうした目から監督さんが生徒に行った整復を見てみると、ものすごく乱暴な印象でした。あれだと二次的な損傷を起こします。つまり再脱臼のリスクを高めます。

また、実際にはその整復で入ったわけではないです。映像では痛くてしゃがみ込んだ時に、力が抜けて、その時腕の角度がいい位置にあったため、肩が戻ったように見えます。

更にはその後試合に戻しています。間違いなく二次的損傷を引き起こします。なぜなら、高確率で腕を肩甲骨に固定している筋や軟骨は損傷しているため、非常に緩い状態です。

乱暴に整復しようとすると、病状の悪化を招く恐れがあります。骨折を合併していることもあるからです。医療機関を受診していただき、X線検査で骨折がないことを確認したうえで、専門家に整復してもらうことが重要です。

反復性肩関節脱臼 受診後、専門家に整復を-弘前大学大学院医学研究科整形外科学講座助教 奈良岡琢哉

普通ならすぐ固定です。しかも固定もそんなに単純ではないです。いまだに腕をどの位置にして固定した方が再脱臼率を下げられるかといった論争があるほどです。

いったん脱臼をすると、スポーツ復帰するには高確率で手術が必要になります。しかも手術をしても再脱臼のリスクはあります。

あくまで動画だけをみての感想です。

スポーツの世界なので、色々あると思います。試合に戻してあげたい監督の気持ちと、なんとしてでも試合に出たい、監督なら何とかしてくれるという信頼感など、そういったことが高校野球の美学なんでしょうね。現に生徒はすごく喜んでいました。

>脱臼をしなくなるようにするにはどのような事をすれば良いのでしょうか?

リハビリは繊細に行わなければいけません。 まずは病院でしっかり検査をして、安全で効果的な筋トレを指導してもらったほうがいいです。ラグビーだと、おそらく手術を勧められて、長期のリハビリが必要になるとは思いますが・・・

肩関節脱臼に対してウィンドウィローが出来る事

スポーツを今後長く高いレベルで続けていくには、いかに効率よく体を使うかにかかっています。無駄な力みのある非効率な体の使い方をすることによって、脱臼をしやすくなり、パフォーマンス力も低下してしまいます。また、一度脱臼したことのある方も反復性脱臼(脱臼癖)にならない為にもしっかりと対策をする必要が有ります。

ウィンドウィローでは手技で体を緩め、体幹を強くし、更に効率よく体を使うコツを懇切丁寧にお伝えします。