ハンドボール

中高からハンドボールをしており、大学ではサークルと社会人チームに所属しながら競技を続けています。

昨年の9月頃、シュートフォームをヨーロッパの選手のように腕をしならせてなげるものに変えてみたところ、シュートのキレとスピードが格段に良くなったのですが、11月のある日、シュートを打とうとすると肩に痛みが走りました。

それ以降、シュートを打つ時は必ず肩が痛くなってしまい、シュートはフォームを変える前より悪くなり、本気でボールが投げれないまでになってしまいました。

日常生活で痛みが出ることはなく、一応病院にはいったのですが湿布をもらうだけでした。

日々のストレッチや練習後のケアは怠った事はないのですがなかなか治りません。どうすればこの肩の痛みが治るのでしょうか

Answer

投げる行為は一切中止してください。肩の診断は難しいです。専門医にMRIなどでしっかり検査をしてもらい、原因をはっきりさせてまずは回復につとめ、それと並行して『身体の使い方』を見直し、症状がよくなった段階で再開することをおすすめします。

ハンドボールによる投球障害

投球障害とは一般的に投球による肩や肘の障害をひとくくりにしたものであり、原因や程度は様々です。

その原因の一つに『手投げ』があります。

力強いボールは肩だけ動かしても投げることはできません。下半身が安定し、腰が十分に回旋して、背骨が伸び、肩甲骨がしっかり動くことで、肩関節はしなやかに動き、肘が伸び、指に力が伝わり、力強いボールを投げられるのです。

下半身や体幹に機能不全がおきることで、肩や肘に負担がかかります。その負担が積み重なると関節唇損傷(SLAP 損傷)や腱板関節面不全断裂を引き起こします。

投球動作は足から体幹を通り、手に至る全身運動です。そのため肩や肘の痛みはその部位だけに起因するものではないのです。

運動連鎖がスムーズにいくことにより、肩関節に負担がかからないパフォーマンスが可能となります。

上肢に過剰に依存することを回避するためにも,骨盤および胸郭の体幹活動を高めることは,障害予防および球速向上のための着目すべきポイントと言える.(中略)上肢の力源を増加させる際に体幹の過剰な前傾や肩水平外転を引き起こす(いわゆる“からだが突っ込む”“身体がひらく”)ことになり,肩と肘の障害を発症する原因となることを指摘している.

川崎医療福祉学会誌-下肢動作の制限がハンドボール投球動作に及ぼす影響 −3次元動作分析による検討−(PDEファイル)

ハンドボールにおいて必要な技術

ボディーコントロール、筋力と体幹の強さ

ここでいう筋力と体幹というのは、ある一部の筋肉を肥大させることではありません。むしろ体に無駄な力が入っていないことにより、全身が協調し、力がスムーズに全身に伝えられ、その結果、肩関節や股関節などの可動域が上がり、バランス能力やパワーが向上します。それが正しいボディコントロールです。

フェイント動作からのシュートでは、韓国代表は、フェイントの位置と踏み切りの位置に距離があり、1歩の歩幅が広い。踏み切り後も空中のバランスが良く、ゴールライン到達までの時間も早いことから、フェイントからの切り返し動作も速く、ゴールキーパーの位置取りが遅れることで、ゴールキーパーとの駆け引きの際に優位に立て、防御のカバーリングで数的優位などの複数のチャンスを作っている(中略)フェイント動作時の防御者との間合いの中で数的優位を作りながら、多くのシュートチャンスを作ることで攻撃力があがることが考えられる。フェイントステップの基本動作とボディーコントロール、筋力と体幹の強さが重要であることがわかった。

ハンドボール競技のディスタンスシュートに着目して―韓国代表女子、日本代表女子、東京女子体育大学の試合から―東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要(PDEファイル)

ハンドボール上達に必要なトレーニング

ハンドボール選手のトレーニングを考えると、特に『アジリティ能力』はハンドボールの競技パフォーマンスを決定付ける重要な要素になると考えられます。

ハンドボール選手の動きは、いわゆる陸上競技のような直線的な動きのみではなく、試合中は様々な方向への動きが混在していることが特徴になるからです。

競技特性として、緩急のあるスピードの中での曲線走やバック走、また急激なストップ動作や方向転換動作が求められる種目であると言えます。

一般的にアジリティ能力を向上させる方法としてラダートレーニングや縄跳びが推奨されていますが、実際はそれらを行う前にとても大事なことがあります。

それは『正しい姿勢』を身につけるということです。

あらゆるトレーニングはほんの数センチ姿勢が悪いだけで、全く意味をなさないどころか、体を痛める原因にもなりえます。

動作開始時間の遅速に与える影響を検討したが、意図的にとった姿勢においても前傾位ではパフォーマンスが低下しないことが示唆され、反対に意図的にとった姿勢でも後傾位の場合ではパフォーマンスが低下する傾向がみられた。よって構え姿勢において骨盤の後傾が反応動作の遅速のパフォーマンスを低下させると考えられた。本実験の結果を現場に応用する際には、構えの姿勢をとる場合に骨盤は後傾位よりも前傾位あるいは中間位をとる方が前方向への移動には効果的であるこという現場における指導の指針につなげることができる。

骨盤傾斜の変化が動作の遅速に及ぼす影響-早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(PDEファイル)

ハンドボールで障害を受けやすい部位

ハンドボール競技は前十字靭帯(以下、ACL)損傷の発生率が高く、カッティング動作での損傷が多いと報告されています。特に、『ACL損傷は初期接地後0.05秒以内で起こる』とされていることから、初期接地後時点での身体アライメントが重要です。

マルアライメントの改善

非接触型の受傷原因としてマルアライメントが大きく関わっていることがわかっています。『マルアライメント』とは正常時と比較して逸脱した関節の配列のことをいいます。 代表的なものが『knee-in-toe-out』というつま先が外を向いて、膝が内に入っている姿勢です。

この姿勢でプレーを続けていると前十字靭帯や内側側副靭帯、内側半月板を同時に損傷するリスクが高くなります。この状態を『不幸の三徴候(アンハッピー・トライアド)』といい予後も悪くなる傾向にあります。

改善には時間がかかりますし根気がいります。

ウィンドウィローでは動作時の関節の配列(アライメント)の評価をしっかりと行い改善のお手伝いを致します。

ハンドボール選手のためにウィンドウィローが出来る事

ハンドボールを今後長く高いレベルで続けていくには、いかに効率よく体を使うかにかかっています。無駄な力みのある非効率な体の使い方をすることによって、ケガをしやすくなり、パフォーマンス力も低下してしまいます。

ウィンドウィローでは手技で体を緩め、体幹を強くし、更に効率よく体を使うコツを懇切丁寧にお伝えいたします。