ラクロス

Question

大学でラクロスをしています。

去年の6月に左足首を全治6週間くらいの捻挫をしました。完治したと思っていましたが、また12月に同じ場所を捻ってしまいました。捻挫癖が付いてしまったみたいです。

それからは治ってからも、6月に病院に行った時に買わされたバンドタイプのサポーター(1本のバンドを巻いていくやつ)を予防として使っていますが、最近伸びてきて固定力が弱くなってきたように感じます。

病院で足首がかたい?ので捻挫しやすいと言われました。家でできる、捻挫しにくくなる足首のトレーニングなどあれば教えてください。

Answer

捻挫癖がつくとすごく厄介ですよね。

整形外科に勤務しているときは超音波診断装置を使って捻挫の状態を見ながらリハビリをしていました。

再発を繰り返す場合には靭帯が緩くなっていたり、付け根の骨が剥離骨折している方が多かったです。だいたいは初期治療が悪かったことに原因があります。

あなたがどういった治療を受けたのかはわからないですが、基本的には高いレベルでスポーツを続けていくならば、捻挫をしたら2週間前後は添木固定をしてさらに松葉杖で足にかかる負担を減らす必要があります。

そして固定後3日目ぐらいからは固定してある足首を除く全身の関節のストレッチをはじめます。痛めていないほうの足に関してはバランストレーニングも追加で行います。

3週間後くらいからは痛めた方の足もバランストレーニングを始めます。

重症度に応じて免荷期間や固定条件が変わるため、医師に従って下さい。

こういったリハビリをしてきたのであれば、今後はさらに高い負荷でバランストレーニングを行うといいかもしれません。

もしやったことがないのであれば早速始めてください。
本来は体の状態をみてからでないとトレーニングの指導は出来ないのですが、一番簡単な方法は「目を閉じてからの片足立ち」です。

そのほかにも、捻挫をしやすい静的条件や動的条件などの有無を評価してトレーニングを考える必要があります。

適切な治療が行われない場合、足首の不安定性や痛みが残ってしまい、パフォーマンスが低下したり、常にサポーターやテーピングを必要としたりするなど、徐々にスポーツ活動に支障をきたすようになります。

「たかが捻挫」と軽視せず、しっかりと治してから競技復帰することをおすすめします。

ラクロスにおいて必要な技術

ラクロスのシュート動作

ラクロスのシュートでは下肢や体幹から得たエネルギーなど上肢に伝達する運動連鎖の技術が必須です。

安定した下肢・体幹から、如何に効率良く、パワー、瞬発性をもって上肢を連動させ最終末端につなげていくかがポイントなのです。

ラクロスにおけるシュート動作は、(中略)骨盤や胸郭の運動速度や運動角度そのものが、直接にシュートボール速度に与える影響はかなり小さい。

各部位の運動速度の加速と減速のバランス によって引き起こされる Whip Phenomenon により、下肢、胴体、上肢、クロスへと運動エネルギーが加重伝達されることが最も重要であり、それが最終末端であるボールの速度を決定する要因であると考えられる。

シュート動作において、体幹の運動はその過程の一部を担っていると考えられる。

早稲田大学-男子ラクロス選手のシュート動作における体幹のバイオメカニクス的研究(PDEファイル)

そのためにはしっかりとした体幹=軸を作ることが必要になってきます。

ラクロスの上達に必要なトレーニング

アジリティが不足している選手は動きが遅く、多くの場合プレーの効率性を欠き、ケガもしやすいです。

アジリティとは「刺激に反応して急激かつ効率的にスタートし、正しい方向に動き、急激な方向転換や停止に対応する。その結果、プレーを素早くスムーズに効率よく繰り返すことができる能力」です。

 スピードとアジリティには体幹がすごく必要

(中略)腕の振りと足のステップ、これが同じスピードを保てることが一番重要なポイントだ。これは僕が教えているプロのアスリート、そしてアマチュアの人、全員に共通して伝えているポイントでもある。

(中略)つま先を軽く速く使うこと、そして腕の振り。最初のうちはうまくいかないけど、まずはシンプルなラダーだけのメニューで、ゆっくりのスピードで取り組むのがいい。

そのうち3週間もしてくると動きを覚え、コーディネーションが身につく。そこから徐々にスピードを上げていき、その後、コーンやハードルを組み合わせた複雑なメニューに昇華してくべきだ。

“世界最速のフットワークを持つ男”が語る、アジリティ向上に必要なトレーニングとは

ラクロスで障害を受けやすい部位

ラクロスは相手の陣内に攻め込み、相手ディフェンスをかわしながらゴールを目指します。

高速で走りながらの切り返しは足関節や膝関節に大きな負担となり、男女ともに足関節・膝関節が最も障害の起こしやすい部位になります。

更に男子ではボディコンタクトやクロスによるチェック(打撃)が認められていて激しくぶつかりあうため、全身の打撲や肩関節の脱臼や捻挫などが見受けられます。

一方女子では体幹や腰の筋挫傷、また下腿に痛みを引き起こすシンスプリントなどが多く発生しています。これは筋力の弱さや柔軟性の乏しさ、が原因に挙げられます。

シンスプリントの有する選手の身体的特徴として、股関節外転筋力および膝関節屈曲筋力の低下、股関節内旋角度の増大、座位での足部内側縦アーチ高率の低下がみられた。

これらの身体的特徴を有する選手は、着地期における下腿回旋量の増大を誘発し、この下腿回旋量の増大は脛骨への過剰な捻じれのストレスを与えると考えられる。

神戸学院総合リハビリテーション研究-身体機能および片脚ドロップジャンプ着地期の下腿回旋(PDEファイル)

マルアライメントの改善

非接触型の受傷原因としてマルアライメントが大きく関わっていることがわかっています。『マルアライメント』とは正常時と比較して逸脱した関節の配列のことをいいます。 代表的なものが『knee-in-toe-out』というつま先が外を向いて、膝が内に入っている姿勢です。

この姿勢でプレーを続けていると前十字靭帯や内側側副靭帯、内側半月板を同時に損傷するリスクが高くなります。この状態を『不幸の三徴候(アンハッピー・トライアド)』といい予後も悪くなる傾向にあります。

ラクロス選手のためにウィンドウィローが出来る事

ラクロスを今後長く高いレベルで続けていくには、いかに効率よく体を使うかにかかっています。無駄な力みのある非効率な体の使い方をすることによって、ケガをしやすくなり、パフォーマンス力も低下してしまいます。

ウィンドウィローでは手技で体を緩め、体幹を強くし、更に効率よく体を使うコツを懇切丁寧にお伝えいたします。