なぎなた(薙刀)

Question

わたしはなぎなた(薙刀)部員です。 大会へ向けて最近部活をがんばっているのですが 基本的な筋力や体力がありません。 なぎなた(薙刀)の上達に必要なトレーニングメニューとはどんなものでしょうか? 腹筋などでしょうか?

Answer

>一般的には腹筋などなのでしょうか??

筋力は、なぎなたの練習で自然につきます。他にはとくにやる必要はないです。

このとき大事なことは、「正しいフォーム」、「正しい意識」で行うことです。間違ったフォームや間違った意識だと、なぎなたには不要な筋肉がついてしまいます。

余計な筋トレをやるよりも、まずは正しいフォームと正しい意識を習得してください。

なぎなたに必要な技術

習得のコツは「手の内」と「足の運び」です。

手の内

手の内を柔らかくすることにより肩が落ちます。肩が落ちると自然と背筋が伸び、顎が引けてきます。上半身の重さが下半身にしっかり乗るようになります。

そうして正しい姿勢が身につくと、「打突部位の正確性」、「打突の重さ」、「打突の速度」が向上します。

「打突部位の正確性」、「打突の重さ」は,審判者が視覚的および聴覚的に判断しやすいため,評価の際にも差別化しやすいことが考えられるそうなので、稽古をする際には特に意識をした方がいいでしょう。

審判者が大学生レベルの競技者の有効打突を判定する際には,「打突部位の正確性」「打突の重さ」の 2 項目についてはより差別化される点であることが考えられた.

(中略)稽古の際には,「打突部位の正確性」「打突の重さ」といった項目を重視したり,可視化により明らかになった各選手特有の課題を重点的に改善していくことで,パフォーマンスの改善をより効率よく図れる可能性があると考えられた.

なぎなた選手の打突における「気剣体」のできばえを定量的に評価する試み ‐Visual Analog Scale を用いた審判による評価の様相‐千布彩加,森寿仁,山本正嘉(PDEファイル)

足の運び

足の運びで重要なことは、後ろ足を蹴らないことです。

蹴るとタメが入るため、一拍子で打ち込むことができません。これを勘違いして蹴る筋力トレーニングをしていると、習得することが困難になります。

特に蹴り脚の垂直成分のピーク値においては,男子では1196±180N,女子では1046±223Nであったのに対し,踏み込み脚の垂直成分のピーク値においては,男子では8585±1487N,女子では5825±1037Nと男子では7倍程度,女子では5倍程度大きな値であった。

優秀群と一般群との比較から,前者は踏み込み脚で高い力を発揮していることが明らかとなっ た。また優秀群は,持っている筋力をより有効に床に伝え,大きな踏み込みの力を発揮していることが窺えた。

床反力,脚筋力,競技能力から見た剣道選手に おける打突動作の特性-鹿屋体育大学(PDEファイル)

剣道となぎなたの違いはありますが、この研究から、後ろ足の蹴る力よりも、前足の踏み込む力の方が5~7倍強いということと、剣道優秀者ではそれが顕著にあらわれる事がいえます。

おそらく、すでに習っていることだとは思いますが、これらが極意といっても過言ではないです。無意識に出来るようになるまで反復してください。

走り込みの時にもこれらのことを意識して行うと、なぎなたの為の体力がつきます。

なぎなた競技での障害

なぎなたは決して力んではいけません。体を固めず、全身の力を無駄なく使うことです。

正しい姿勢でなぎなたを操作しなければ怪我や痛みは発生してしまいます。

初心者であれ経験者であれ正しい姿勢で練習をおこなうことが、無用な怪我や痛み防止の第一歩であり、技術力の向上に繋がるといえます。

そのためにも、正しい姿勢を意識し練習を行っていくことが重要です。

なぎなた競技は、裸足で行う競技であるために相手から打たれることや接触などで怪我や痛みが発生することは予想通り多かった。

また、腕の筋肉痛も多いのは、腕に力が入りすぎて、なぎなたを理合に従って全身で操作しているのではなく、腕だけで振っている傾向にあることがわかる。

自分の不自然な姿勢のために怪我や痛みが発生している状況が伺える。これは、正しい姿勢でなぎなたの円運動・回転運動をしていないため、発生していると考えられる。

なぎなた競技における怪我や痛みの予防について-佐藤 敏樹(PDEファイル)

なぎなた選手のためにウィンドウィローが出来る事

なぎなたを今後長く高いレベルで続けていくには、いかに効率よく体を使うかにかかっています。無駄な力みのある非効率な体の使い方をすることによって、ケガをしやすくなり、パフォーマンス力も低下してしまいます。

ウィンドウィローでは手技で体を緩め、体幹を強くし、更に効率よく体を使うコツを懇切丁寧にお伝えいたします。